「汚れ落とし研究家」の茂木和哉さんのYouTubeでとても衝撃的な動画を発見してしまいました。【衝撃】実は意味がなかった重曹とクエン酸で排水口を洗う泡掃除! あまりにも衝撃的だったので中身を少しご紹介したいと思います。
何を隠そう、わたしは無類のナチュラルクリーニング好きでクエン酸や重曹、セスキ炭酸ソーダを箱買いするほどだったのです(今は違うけど)。もちろん、排水口に重曹を振りかけて、クエン酸水をかけてシュワシュワするやつ、やってました。
【茂木和哉さんの動画から】なぜ意味がないのか
排水口の汚れは主に、ぬるつき汚れ・黒ずみ汚れ・油汚れに分類されるのですが、ぬるつき汚れと黒ずみ汚れは生き物汚れと言われ、微生物の汚れになります。
生き物汚れに効果的な洗浄剤
生き物汚れに効果的な洗浄剤は除菌効果のある洗浄剤で塩素系漂白剤がよく効くとされています。
油汚れに効果的な洗浄剤
油汚れに効果的な洗浄剤は界面活性剤を主成分とした洗浄剤で食器用洗剤や台所用マジックリンなどです。アルカリ電解水などのアルカリの働きを利用した洗浄剤も効果があります。
重曹とクエン酸を混ぜても効果的に働く要素がない
酸性のクエン酸の得意な汚れは金属石鹸や水垢であり、生き物汚れや油汚れはあまり得意ではありません。
一方で重曹は弱アルカリ性でアルカリ度数がそんなに高くないため、頑固な油汚れを落とすのは微妙な感じ。
そのような重曹とクエン酸を混ぜるとどうなるのでしょうか。そう、混ぜると中和されるんです。(小学生でもわかる理科の実験ですな。わたしの心の声)
重曹とクエン酸を混ぜると重曹のアルカリパワーがさらに落ちて、洗浄効果がますます弱くなるだけなんです。
シュワシュワ泡が汚れを浮き上がらせる説
重曹とクエン酸を混ぜた時にできる泡が汚れを浮き上がらせるという説もあります。茂木和哉さんも以前は泡の働きがいくらか効果があるのではないかと思っていた時もあったようですが、検証してみたら水道水と変わりなかったとおっしゃっています。
わたしの考え (実験前)
わたしも、重曹とクエン酸をシュワシュワさせながら、「アルカリと酸やんね。この二つ。中和させてどないやねん!!」っと思いながらシュワシュワさせてた記憶があります。茂木和哉さんの動画を観て納得がいきました。
そしてこのシュワシュワ泡の正体は二酸化炭素で炭酸水みたいなものらしいです。所詮は炭酸水の泡。界面活性剤成分も入っていないのに汚れを浮き上がらせるのには無理がありやしないか?例えがちょっとアレですが、ビールの泡で汚れが浮き上がるってか?
多数派は効果ありという意見
世の中に出回っている情報は、重曹とクエン酸の泡が汚れを浮き上がらせるという内容のものがほとんどで、まるでそれが正しいかのような雰囲気になっているのですが、本当のところはどうなんでしょうね。化学的根拠はあるのかな?
茂木和哉さんと同じようなご意見を見つけました。
わたし個人的にも、シュワシュワ泡では気持ち、汚れが浮き上がる程度なのでは?と思います。シュワシュワ泡を作る手間と泡立ってから15分ほど放置している時間。手間と時間をかけた割には汚れ落ちはイマイチ。重曹とクエン酸は混ぜて使うより、単体で使った方が効果的なのではないでしょうか。
実験してみた
以上は他人の意見を鵜呑みにした上でのわたしの考えなので、本当のところはどうなのか実験をしてみることにしました。ちなみにキッチンの排水口は毎日洗っているのでヌメヌメが溜まっていないため、週1で掃除しているお風呂の排水口でやりました。
シュワシュワ前(表)
週1掃除なので期待するほどヌメヌメは発生しておりません。どちらかというと白いフニャフニャした石鹸カスが付着しています。所々にピンクカビもあります。
シュワシュワ前(裏)
石鹸カスがメインです。
シュワシュワ後(表)
シュワシュワ後(裏)
シュワシュワして15分ほど放置した後、シャワーで洗い流しました。
白い石鹸カスはとれてもピンクカビはとれないだろうと思っていましたが、意外ととれてしまいました(想定外)。
実験を終えてのわたしの考え
簡単な実験なので正確性はないですが、実験を終えてのわたしの考えは全く効果がないわけではないという結論に達しました。今回の様な軽い汚れであればシュワシュワ泡の勢いで汚れがふやけて浮き上がることもあるということです。
ただ、頑固な汚れではどうなるかはわからないですし、生き物汚れや油汚れに対しては全く意味をなさないことには変わりありません。
重曹とクエン酸の泡掃除で汚れを浮き上がらせたとしても、最終的には洗剤で洗います。手間が増えただけで大した効果もなければ、洗剤をつけてこすり洗いした方がよっぽど効率的ですし、重曹とクエン酸の泡でなくても洗剤を吹きかけて放置していれば同様の効果は得られるのではないかと思いました。
おそらく、その程度の効果なので「意味がない」ということなんでしょうね。 どちらにせよ、排水口はヌメヌメする前にマメに掃除しとけ!って話ですよね。
参考にした茂木和哉さんの動画
重曹とクエン酸を混ぜただけではあまり意味のない泡掃除ですが、この動画の最後の方にちょっとだけ効果的な泡掃除の方法(普通の泡掃除よりはマシという意味)が紹介されています。
おわりに
今回の件を調べてみて、世の中に出回っている情報は何が本当で何が嘘なのかよくわからないことになっていると感じました。(わたしも含めて)発信する側も十分に気をつける必要があるのですが、(わたしも含めて)読み手の側も全てを鵜呑みにせず、疑問に思ったら自分の頭で考え、調べてみるという姿勢も大事なのではないかと思うわけです。
意味があるかどうかは人によって価値観も違います。シュワシュワさせることに快感があるというのなら意味があることだと思います。だからシュワシュワ泡が意味があるかについてはみなさんの判断にお任せします。
ぽちっ!っとしてもらえたら嬉しいです。